夏空への想い(2)

「僕は10年前まではいたって普通の学校に通ってた。今はもう行ってないけどね。夏休みに家族みんなで海へ行ったんだ。それはとても楽しかった。その帰り、僕は寝てたから分からないけど、母さんに起こされた。そして、目の前が真っ赤になった。さっきまで僕が乗ってた車が倒れていて炎に包まれていた。僕の足は車のガラスの破片が刺さってて歩けなくなった。その後、病院に連れて行かれて手術をして、両親の死を知った。警察の話によると、車と車の正面衝突。僕はほとんど奇跡的に助かったんだってさ。それで犯人は未だ逃走中。死のうと何度も思ったけど両親の分も生きようという思いがあったから死なずに済んだんだ。でも君と出会ったあの日、完全に何もかもが嫌になって屋上に向かってる途中に君と出会えたから思い留まった。月姫がいたから、今の僕があるんだ」そして沈黙・・・この話出さなきゃよかったな・・・・・・月姫は弱弱しい声で
「私と同じなんだね・・・」と言った。
「私は遊園地の帰りだったけど、犯人は私たちを車で撥ねてお父さんとお母さんは死んじゃって私も足の骨が折れちゃって。その時に運悪く折れた骨の破片が足の神経を切っちゃって、それでいまはこんな生活。私も死のうかな考えたけど、その時に大くんに出会った・・・」2人は同じ境遇で生きてきた。今なら運命と言うのも信じられるだろう。・・・とりあえずこの空気から脱出せねば。・・・え〜と

「そ、そうだ!今度何か月姫にプレゼントしてあげるよ。ほら、もう少しで月姫の誕生日だしな!」

「え?それは嬉しいけど・・・大くん病院から出られないんじゃあ・・・・・・?」よし、何とか話をずらしたな。

「任せろ!抜け出す」すると、月姫は慌てふためく。

「大くんにそんなことさせられないよぉ!」

「僕がやりたいんだからいいだろ?」

「う〜〜ん」唸ってるし・・・

「じゃ、そゆ事で。プレゼント楽しみにしとけよ!!」月姫にビシッと指をさす。カッコよくね?

「え?もう帰るの?!」まだ遊び足りないといった顔をする。

「プレゼントを考えなければな!はっはっは!」そう言って自分の部屋に戻り夜を待つ。
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